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注文の多い結婚式。
Posted on 2014/12/30 by ideafeves
結婚するやつは馬鹿だ。
しないやつはもっと馬鹿だ。
バーナード・ショー
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1冊の文庫本から始まった、
孝之さんと明香さんの注文の多い結婚式。
2014年11月1日
この日、
東京駅から軽井沢へ向かうあさま513号には、
少しドレスアップして、片手にはカバーが外された
黄色い文庫本(だけど少し薄い)を片手に持ち、
中にはエキュートのメルヘンで買ったフルーツサンドを
頬張りながら、楽しそうに向かう数人のグループが何組か、
乗り込んでいたはずです。
招待状としてゲストの皆様の手元へ届けられた
1冊の文庫本。
お二人とも本が大好きだと伺っていたこと、
招待状を文庫本風にしたいと仰ったとき、
まさかここまで本格的で面白く、
そしてリアルな文庫本が出来上がってくることは
想像もつかなかったのです。
初めてこの原稿が私の手元に届いたとき、
私はもう、この結婚式にゲストとして参加したい!
正直今までの中で一番そう感じたかもしれません。
招待状となったこの1冊には、
おふたりの結婚式を、、いや、、
この何かわからないパーティーを、
心の底から楽しみにすること以外の道は無い。
誰が手にしても、ワクワクとドキドキと、
楽しみを感じずにはいられなくなる程の、
面白くリアリティ溢れる1冊でした。
当日、その想いを全てのゲストを代表して、
乾杯のご発声をして下さったご友人が、
熱く熱く、それは熱く語って下さっていました^^
とにかくゲストの皆さんと、おいしいお料理を食べて、
美味しいワインを飲んで、わいわい楽しく過ごせたら。
そしてみんなで昔のように一緒に飲み明かせたら、
それだけで充分だと仰っていたふたり。
11月に入った軽井沢は、
紅葉も既に終盤を迎えており、
真っ赤っ赤の木もあれば、既に落葉し、
冬の訪れを感じさせる枝だけになった木が
そこら中にそびえ立っていました。
冬があまり好きではない私ですが、
何度か冬の軽井沢に足を運んで感じること。
それは、秋から冬にかけての軽井沢の街が、
とても好きだということ。
少し淋しい感じもある気がするけど、
とてもとても自然を感じられる素敵な街です。
前日入りして、軽井沢を散策。
相変わらずとても自然体なおふたり。
こんなにナチュラルに楽しそうに笑う人は、
そうそういないな〜〜と、明香さんを見るたびに
いつも感じていたけれど、それはこの後ご紹介する
結婚式当日もこれっぽっちも変わらずでした!
午前九時五十二分
東京駅発 あさま513号
【お食事の差し支えになりますので、
お腹の中は空っぽにしていらして下さい。】
招待状にはこんな注文が書かれていたな〜
と、思いつつ、このころ主役のお二人は、
いよいよ結婚式の準備スタートです。
雨がしとしと降る朝でした。
ふたりが付き合い始めたきっかけに、
「雨は嫌いじゃない」という明香さんが
お話された内容があったと後で知りました。
この日私も、雨の日がいままでよりも、
少し好きになりました。
午前一〇時五十四分
ゲストが軽井沢駅へ到着した頃、
前日一緒に準備をしたお部屋で少し写真を撮って、
おふたりもいよいよ教会へ。
午後一時三十分
礼拝堂を出発
オーベルジュ ド プリマヴェーラ
「山猫軒」へ。
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それともサラドはお嫌いですか。
そんならこれから火をおこして
フライにしてあげましょうか。
とにかくはやくいらっしゃい。
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おい、お客さん方、早くいらっしゃい。
いらっしゃい。
いらっしゃい。
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ワタシが初めて
「注文の多い料理店」を読んだとき、
とても恐かった記憶があります。
だけど、恐いな〜と思いつつ、
何回も読みたくなった唯一の物語だったように、
今でも鮮明に内容を覚えています。
まさに注文の多い結婚式。
招待状となった文庫本の上巻を新婦、明香さん。
そしてこの日手渡された下巻を新郎、孝之さんが
執筆されました。
待合室では、とにかくホストからの注文を、
一生懸命こなすゲストの皆様の楽しそうな姿が
ありました。シャンパン片手に、本を読んだり、
書いたり、喋ったり、写真を撮ったり。
とにかく進行のないパーティー。
とにかく皆とお食事を楽しめたら、
もうそれで充分!と。
主役のお二人が好きな時に好きなタイミングで
進行を進めるという、私にとってはいつもなら
少しハラハラドキドキなパーティーも、
おふたりらしくて、温かくて、本当に素敵な時間が
そこにはありました!
披露宴中に漫画を見るゲストを初めて見た。笑
この日、ゲストによってもう一つの物語が
描かれていました。
そして、
たったひとつ決めていた進行。
最後にお互いに、好きな本の1小節を贈り合う。
選ばれている本、
選ばれている理由、
その内容がとても素敵で、
とてもとても感動しました。
そしてこの日、
もっともっと沢山の本が読みたくなりました。
それから、
本を「読む」というより、
これからはその物語を「感じる」読み方を
したいな〜と、思うようにもなりました。
とても素敵なご夫婦だな〜と、
心の底から感じます。
孝之さんがご挨拶の中でお話されていた中で、
サラッと仰った一言に、
「(明香さんのことを)理解できないことは、
ひとつも無いのですが、〜〜〜」
きっとどんなカップルでも、ご夫婦でも、
家族でも理解し合えないことはあるかもしれない。
きっとほとんどの人はあるだろうと思います。
だけど、このお二人は本当に無いだろうと、
私も思います。
準備期間中のおふたりとご一緒する中で、
本当にそう感じさせられて、
羨ましくもあり、そして学ばせて頂いたことが
山ほどありました。
おふたりのご結婚式をご一緒させて頂き、
この日、この場所で同じ気持ちを味わうことが出来て、
本当に本当に幸せでした。
パーティーが終えて、お二人がお見送りをしている頃、
まだお部屋にいらしたゲストのどなたかが、
「あ``〜〜〜〜結婚したい!!!!!」と、
大声で叫ばれていました。笑
そんな言葉が自然に出てくる程、
本当に誰しもが結婚って良いなと思える
ふたりの結婚式だったと、、
ご夫婦なのだと思います。
いつまでもいつまでも、いまのままのお二人で、
幸せな毎日を、幸せな家庭を築いてください♡
百人のうち二人にとっては、
結婚は素晴らしいものだろう。
レイモンド・チャンドラー「ロング・グッドバイ」
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